小学校の勉強についていけない原因とその対策

今回は、主に小・中学生が学校の勉強についていけなくなる理由とその対策についてお伝えします。基本的に、勉強についていけなくなる原因は、大きく2つに分けられると考えられます。1つ目は、勉強するということの意味が分かっていないケースです。本来、勉強とは、知識や解法を習得し、自分でアウトプットできるようにすることです。ですから、間違えた問題は自分で何度も解き直して理解し、次に本番で解いたときに正解できて、初めて勉強をしたと言えるのです。しかし、授業を聞く、教科書を読む、ノートに線を引くなどをやっただけで満足して終えてしまう生徒が多いです。こういった生徒に対しては、徹底的に勉強のやり方を指導する必要があります。初めのうちは、勉強している間はマンツーマンで付き添ってあげるのが良いでしょう。2つめは、分からない箇所を放置した事が原因で、連鎖的に理解できないところが増えるケースです。学校の学習は段階的に進むので、第一段階を理解しなければ第二段階の問題が解けなくなります。例えば、九九を暗記しなければ割り算が出来ないといった形です。これらは、勉強のレベルが上がるタイミングで発生することが多く、また、長時間放置していると分からない箇所を特定することが困難になります。そうなると、苦手意識が芽生えて、より勉強しなくなるという悪循環に陥ります。ですので、定期的にテストの様子をチェックするのが良いでしょう。

 ここからは、具体的に各年代において、どのような点に注意すべきかを見ていきます。まずは、小学1・2年生からです。例として、算数の学習指導要領に寄れば、加法・減法・乗法、かさや長さの単位、正方形と長方形などです。どれも基礎中の基礎を学ぶわけですが、最も苦労するのは九九の暗記でしょう。これは大体の理解ではなく、完璧にマスターしなければならないところです。小学3年生で学ぶ除法に直結しますし、なにより、計算スピードに差が出ます。ここでつまずくと、計算するのが億劫になり、算数への苦手意識に繋がってしまいます。ですので、2年生が終わる時点では、九九をスラスラ暗唱出来る様にさせましょう。また、公立の小学校ではカラーテストが行われているはずです。カラーテストは教科書をちゃんと理解していれば100点がとれてもおかしくないように出来ています。カラーテストで点数がとれていない場合は、かなりの可能性で身についていないと見て良いでしょう。定期的にチェックして理解度を確認するのが良いでしょう。ワンズのお客様でも「学校のカラーテストではそこそこ点数がとれるのですが。。。」といったご相談を受けることがあります。しかし、カラーテストは100点とれてもおかしくないものですので、満点でないのであれば単純なミスでないかぎり何か問題があると考えた方が良いと思われます。

 

続いて、小学3年生です。3年生は学習のレベルが一段階上がる時期です。なぜなら、理科・社会が正式に始まるからです。単純に、2教科が4教科になることで勉強量が増えます。特に、理科・社会は暗記科目なので、覚えるという作業が必要になります。暗記が苦手な子にとっては、慣れるまでに時間がかかるかもしれません。先述した正しい勉強の仕方を習慣づけさせ、基本的な語句は必ず習得させてから次に進むようにさせましょう。一方で、理科・社会は小学生が興味を持ちやすい科目です。長期休みや自由研究を使って、実際に実験をしたり地理で習った地方を旅行したり出来れば、実体験として子供の頭に植え付けることが出来ます。ですので、理科・社会はただ机に座って勉強させるのではなく、子供の好奇心を刺激する形で学習すると良いです。算数では、除法、分数・小数の計算、単位の計算が始まります。いずれも、1・2年生で学んだ知識を前提としているので、そこが出来ていないと難しく感じてしまいます。また、中学受験も含めて、塾に通う生徒が増え出すのもこの時期です。すると、塾に通っている生徒とそうでない生徒で徐々に差が生まれ始めます。特に、中学受験をしている生徒は学校の勉強を先取りしていますから、学校のカラーテストは一瞬で解き終わってほぼ満点ということも珍しくありません。相対的に生まれた差から勉強に対して劣等感を持つ子供もいます。ですので、勉強の目的はそれぞれ違って当たり前ですが、最低限、勉強をする習慣はつけるようにしましょう。そうすれば、いざ勉強に本腰を入れるとなったときにスムーズにいきます。ここで勉強へ苦手意識を持って倦厭するようになることを防ぎましょう。その為には、ドリルなどを使って計算・漢字練習を毎日やらせることが効果的です。少量を毎日やることで、基礎能力がつき、勉強することへの抵抗感が薄れます。また、可能であれば学校の先取り学習をしましょう。予習することで学校の授業が復習になるので、精神的に楽に授業を受けることが出来ます。また、学校の授業やテストが解けることが自信になり、その科目が得意になる可能性もあります。小学3年生は勉強が難しくなる時期だということを事前に知っておき、日々の学習と予習を心掛けましょう。

 続いては、小学4・5・6年生です。高学年になると全教科で基本レベル以上の問題を扱うので、得意不得意の個人差が大きくなります。苦手な教科やつまずくポイントも異なるので、生徒一人一人個別に対応する必要があります。特に、過去の分からなかった範囲を放置してしまっている場合には、まず分からなくなり始めた箇所の特定から始めましょう。特定が終わったらその単元から復習をすることになりますが、その際に、必要最低限の基本問題だけを解いていくのが良いです。理由は2つあります。1つめは、時間がないからです。4年生以上になると勉強の進むペースがあります。なので、復習をしながら現在進行形の勉強も行うのは相当な負担になります。後の学習で必要になる知識をピックアップし、効率的に復習するのが良いでしょう。2つめは、苦手意識をなくすためです。勉強について行けなくなっている場合、理解していないだけでなく、その教科に対して苦手意識を持っている場合が多いです。苦手意識解消のためには、できる限り多くの問題に正解して「どうせ解けない」という先入観を取り除くことが大切です。小学校の基本問題は、きちんとした解説を受ければ誰しもが理解できて良いものだと思いますし、易しいレベルの問題で演習し、自信を植え付けさせるようにしましょう。

 また、6年生の場合、中学への準備も、将来の苦手を作らないために大切です。特に、英語は中学からのスタートですので、事前準備をすれば好スタートを切ることが出来ます。おすすめは、単語を予習しておくことです。文法は学校の授業で扱いますが、単語の暗記は宿題として自身で覚えることが多いため、それをさぼってしまうとなかなか英語力は付きません。逆に、たとえ文法が分からなくても、単語さえ分かればある程度理解できる状態を作りやすくなります。英語に好印象を持って始められるように、6年生のうちから対策をすると良いでしょう。

 ここまで、小学生が勉強についていけなくなる原因と解決策についてみてきましたが、まずは、ついていけないという状況を作らないことが大切です。その為には、子供が分からないときに気軽に質問できる環境を作る必要があります。その点、集団授業の大手塾よりも個別指導塾の方が適しています。子供の学習状況をしっかりと把握したい、苦手克服をしたいという方は、是非、一度個別指導塾をご検討下さい。ワンズでは、それぞれのお子様の状態に合わせた授業を行います。また、今週より中学準備講座を開講致しますので、ご興味をお持ちの方は是非一度お問い合わせ下さい